● 12月17日 人権問題講演会
市と教育委員会の主催で、内閣総理大臣補佐官の中山恭子氏を招き「人間の尊厳」という演題での講演会が開かれた。
氏は拉致問題担当の補佐官で、北朝鮮による拉致の問題に取り組み有名な方である。東大を卒業後、大蔵省に入省。その後、大臣官房企画官、大臣官房
参事官等を歴任し、平成11年には特命全権大使として、ウズベキスタン・タジキスタンに赴任にしている。自らの体験からこの中央アジアの国々
を紹介いただいたが、これらの国々が日本と大変近い文明であるというお話があった。
「文明の衝突」という著作で有名なハンチントンは、世界の文明を
8つに分類し、日本の文明を中国や韓国などの東アジア文明とは異質のものであるとし独自の文明(8つのうちの1つ)に分類している。
こうしたことから日本は単一国家単一民族の全く他に例のない孤立文明圏を作っていると思っていたが、どうもそうでもないらしい。
自然を愛し、謙譲を美徳とするような和の精神が日本人の特質とされているが、こうした資質に似たものを中央アジアの国々も持っているおり、日本
と近いものがあって、日本文明は決して孤立していないというご意見で、非常に触発されるものがあった。
また、拉致の問題ではまったく人間の尊厳を無視した犯罪行為に憤るばかりだが、この問題に取り組んでいる中山補佐官、見かけは柔和で物静かな話
し方だが、拉致という犯罪を決して許さず、毅然としたその態度に圧倒されるものがあり、まさに芯の強さを感じさせられる人であった。拉致問題の
解決が一向に進展しない中、北朝鮮は核実験を強行している今日である。中山補佐官のような方には大いに頑張ってもらえるようエールを送りたい。
師走の忙しい時期であったが、大変有意義な講演会であった。
● その他
12月 1日、秋の叙勲受賞祝賀会(三妻では三坂町の田村平治氏、38年にわたる鬼怒川の水位観測の功績に対し瑞宝単光
章) 19日、農業委員会調査会。 27日、農業委員会総会。 その他、忘年会いろいろ。