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平成15年6月の一般質問

  今回、初めての一般質問をさせて頂きます。先の統一地方選挙で議員となり、こうして壇上から質問できる機会が与えられると言うことは、たとえば21世紀になった今日でも、まだまだ民主主義のルールがない国も多く、幸せなことであると実感しております。どうぞよろしくお願いいたします。

  質問の第一点は、市長が選挙中に発言しておられた国道294号沿いの農地を大型転用し、農産物直売所や加工所等を建設する計画についての概要ならびにその進捗状況についてであります。

  日本の農業の問題は、従来より様々な角度から議論されて来たところですが、特に米を主力に生産している当市では、平成16年度からスタートする国の「新たな米政策」もあり、地域の農業も大きな転換期にあるのではないかと考えています。生産調整の拡大、後継者問題と認定農業者への土地利用集積等、問題が山積しているわけですが、生産現場の問題は次の機会にゆずり、今回はこうした中で、新たな地域農業を展望するためには、生産に加えて販売力を高めるということが重要であり、首都圏50kmに位置する当市は農産物の供給地としては、大変地の利のある地域であるという点、ここに大型直売所を作り首都圏消費者に供給していく、こうした視点で取り組めないものかと考えておりました。

  水海道は鬼怒川の水利によって栄えた歴史をもつわけですが、車社会の現代では、川の水利に変わるものは道路であり、今後4車線となる国道294号線はまさに首都への大動脈であります。また国道294号線は常磐道や東北道のほぼ中間に位置して、首都圏と東北方面を結ぶ一般道路であり、通行料金もかからず谷和原インターから国道294号線を利用して北上する車両は今後ますます拡大することが見込まれます。そして北上した車はまた同じ道を通って南下するのであります。

  私はこの議会が始まる前日の日曜日、国道沿いに立って車の流れを見たところ、わずか5分間で、車両ナンバーが習志野、千葉、足立、品川、練馬、春日部、大宮、野田、横浜、栃木、宇都宮などの通行車両が認めら、むしろ地元の土浦ナンバーよりも多いような印象さえ持つほどの通行量でありました。 当市は、こうした車が下館、下妻方面から東京方面に向かい谷和原インターから常磐道にのる最後の場所として、あるいはまた逆に東京から常磐道を下り、谷和原インターでおりて初めて開ける広大な田園風景のもっとも近い田舎の地域として、首都圏消費者にアピールできる地の利のある所と考えております。

  ただ、水海道を通る国道294号線は、その大部分が東部土地改良区域の優良農地を縦断する形であり、農地の転用等の難しい問題があってこれまでなかなか取り組めなかったと思いますが、今回こうした問題を乗り越え、何とか実現しようと取り組んでおられる市長はじめ幹部の方々のご努力に改めて敬意を表するものであります。 私は、優良農地を守るという立場の農業委員会の一員でもあり、転用後建設された施設からの排水や照明などが、周りの農地に悪影響が出ないよう最大限の考慮を払い、田園風景の景観と雰囲気をいかした施設の建設を目指していただきたいと考えます。

  また当地は茨城県の南の入り口であります。全国有数の農業県でもある茨城県としても、「農業・農村振興ビジョン」で元気な茨城農業の復活を目指して取り組んでおり、地の利を活かせる当市の立地条件は、茨城の農産物を首都圏消費者へ供給するという視点で県ともおおいに連携して行けるのではないかと思います。またこの計画は、農業以外の地域特産品の直売等々、大きなテーマに進展する可能性を秘めていると思います。

  常総線に乗って当市を訪れる人にとっては駅が当市の顔になるように、この計画が、国道294号線から当市を訪れる人々を迎える水海道の顔になるような、また地域の活性化につながるようなスケールで取り組んでいただきたいと希望するものであります。

  さて質問の本題ですが、現在のところの計画の概要で、まずその規模に付いてお尋ねしたいと思います。敷地の面積や資金的規模はどの程度なものか、そして運営主体は、誰が担いどのような事業展開を目指すのか、また、タイムスケジュールはどうか、さらに、転用を含めた県との関係や農業以外の分野との関連性について、計画の概要と何か具体的な取り組みがあれば合わせてご答弁いただきたいと思います。

  次に、質問の2点目ですが、中妻町6408番地の田に放置されているコンクリートブロックについてお尋ねしたいと思います。この問題については大分以前から取り組まれながら解決に至らず、今日に至っているやに聞いておりますが、十数年にわたって放置されているためコンクリートもだいぶ劣化して来ています。最近茨城県神栖町木崎の井戸水が有機砒素化合物で汚染された問題が新聞等で報じられているのはご案内のところだと思いますが、コンクリートの劣化に伴い中に閉じ込められている物が流失しないかと言う心配と、現状がごみの処分に利用されてしまう問題があります。

  時間の経過とともに問題意識が風化しないようにお願いするとともに、なにか方法はないものかと思うわけですが、この問題に対する現在の取り組みはどうなっているかお聞かせいただきたいと思います。

  以上2つの点について質問いたします。よろしくご答弁をお願いして質問を終えたいと思います。


(答弁)環境経済部長:
  おはようございます。それでは、秋田議員の第1点目の市長が選挙期間中に発言していた国道294号線沿いの農地を転用し、農産物直売所及び加工所などを建設する計画についての青写真並びに進歩状況について。それから第2点目の中妻町に放置されている産業廃棄物の今後について。この2点について、順次お答えをしたいと思います。

  最初の第1点目でございますが、第四次水海道市総合振興計画で定められている農産物直売所及び加工所などの建設計画については、現在、国道294号線沿いの農地、約1.8ヘクタールを農振除外すべく茨城県県西地方総合事務所農政課地域営農対策班と事前打ち合わせ中であります。その中で茨城県より協議に必要な事業計画書を求められております。事業計画作成については、JA常総ひかり水海道地区センター担当と先進地視察などを行いながら、現在協議中であります。

  なお,294号線沿いの直売所建設計画促進と並行して、その準備期間として空き店舗または水海道市民イベント・コミュニテイホールでの朝市での農産物直売を行いながら、生産者の育成を図っていきたいと考えております。

  この計画を具体化するためには、農地法および都市計画法に係る協議が必要になりますので、今後、地権者、JA 常総ひかり及び関係機関と十分協議し、当市の目玉になるような農産物直売所を建設したいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

  なお、今日は傍聴席にJA常総ひかり水海道地区センター長がお見えになっております。このお話を聞いて、この計画がいっそう促進されるものと期待をしているところでございます。

  それから第2点目。中妻町に放置されている産業廃棄物の今後についてでございますが、コンクリートブロックの堆積につきましては、平成2年ごろより手塚興産株式会社が行ったものであります。当時より市の関係各課で現地調査し、対策を協議検討して指導してまいりました。当社はすでに倒産し、所有者であった手塚国利氏もすでに死亡しているため、コンクリートブロックが堆積された農地は、現在、国利氏の子である手塚信利氏が管理をしております。

  今までの経緯を申し上げますと、当時所有者であった手塚国利氏が廃棄物ではなく資材であると主張していることにより、環境サイドからの指導ではなく、農政サイドから農政課が農振法に基づいてコンクリートブロックの撤去について指導を行いました。また、農業委員会からも原状回復するよう文書で指示をしてきましたが、改善されず現在に至っているわけでございます。

  また、コンクリートブロックが産業廃棄物に該当するのか否かの問題があるため、産業廃棄物を所管している県の環境保全課と協議し対応を検討しましたが、県より産業廃棄物に該当しないと判断したため、廃棄物の処理および清掃に関する法律の指導対象外となった経緯もございます。

  なお、環境面では、当時、環境調査を実施しておりまして、土壌及び滞留水いずれからも重金属類の有害物質は検出されておりません。その後も、毎年市で年2回の土壌検査等を実施し続けておりますが、環境基準を超える有害物質は検出されておりません。現時点においては、コンクリートブロックによる周辺地域への汚染はないものと思われます。

  今後の対応については、今まで同様に定期的に土壌検査を行い、周辺地域への環境汚染について監視を続けていきたいと考えております。また、地権者に対しても、コンクリートブロックを撤去し、速やかに農地に原状回復するよう農業委員会と連携をして指導していきたいと考えておりますので、ご理解のほど賜りたいと存じます。 以上でございます。


    (再質問)
  ありがとうございました。この直売所については、計画を具体化して実際に実現するというのは本当に大変な問題だと思います。これからいろいろ各方面と協議して積極的に進めていかなければならないと、私もそうした意味で応援しながら、本当に早期の実現をみんなで努力していきたいと、このように考えておりますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

  それから、例のコンクリートブロックについてはずっと監視体制があるということでよくわかりました。やはり何か問題があるということになっては大変なことになりますので、引き続きその辺のところの監視方もよろしくお願いしたいと思います。

  以上で終わります。答弁は結構でございます。


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