携帯電話やインターネットを利用したメールのやりとりによって、手紙を書くということが本当に少なくなった昨今
だが、年に1度の年賀状だけは毎年の恒例行事として、郵便局の赤いポストに投函する諸氏も多いのではないだろうか。
毎年師走になると、元旦に届くように早めに準備したいと思うのだが、何十枚もの葉書を書くのはなかなか決意のいるも
ので、どんどん日にちが過ぎ、晦日や大晦日にセッセと年賀状作りに励んだりするものだ。
最近の年賀状は、写真やイラストを取り込んだりした大変カラフルで見事な出来栄えのものが多くなってきた。
年賀状を作るためにパソコンやプリンターを買い込む人も多いようだ。このパソコンでの年賀状づくり、本当に便利な
ものである。字がヘタクソでも様々な書体で宛名を印刷してくれるし、何より1度記録保存さえしておけば、いくらでも
人手に代わって書いてくれる。そして裏面もいまやカラープリンターの時代。写真を取り込んだりして見事に作られた
賀状をいただくと嬉しいものだが、一方、裏も表もパソコンで印刷されたものは、何となく寂しさを感じること
も事実だろう。ちょっとしたコメントでも良いから、自筆の書き込みが欲しいものではある。
公職選挙法にあいさつ状の禁止という条項がある。「公職の候補者(公職にある者を含む。)は、当該選挙区内にある
者に対し、答礼のための自筆によるものを除き、年賀状、暑中見舞状その他これらに類するあいさつ状を出してはなら
ない。」というものだ。印刷したものに名前だけ自筆などというのはダメで、全部自筆でなければならず、
なおかつ貰った年賀状に返事だけは出して良いとのことである。年賀状を全部手で書いたなどということはおよそ記憶に
無い。そして、昔からワープロやパソコンを使い字を書くということに慣れていないため、他人が読めるかなという
心配すらある。法治国家である日本。法律で決まっているのではしょうが無いが、いやはや議員というのも不都合な
ものである。