1981年11月
酒 と タバコ

  酒と煙草は人間の二大嗜好品だが、その評価は若干異なるところがあるようだ。酒は百薬の長と言われるように適量 であれば、体に良いという一般的な見方があるが、煙草についての評価論はあまり見かけられない。勿論、愛好者に とっては、そんなことはどうでもよいことかも。

  しかし、酒にしても煙草にしても、適度を過ぎれば、健康のため非常に良くないことは誰もが知っている事実なのだ。 そして「思いきって明日から」と何回も決意を繰り返しながら日々を送っている人も少なくないのではなかろうか。

  いよいよ年もおしせまり「忘年会」のシーズンとなった。忘年とは、元来、貧しい生活の庶民が苦しかったことや、 いやな思い出を忘れようと酒を飲み新しい年を迎えようというのが趣旨であろうが、最近は、とにもかくにもドンチ ャンさわぎといった感がある。いずれにしても酒を飲む機会が格段に増えそうだ。愛好者には経験も多いことだろうが、 酒を飲むと又、煙草もすいたくなるもののようだ。酒をガブガブ、煙草をスパスパ、翌日は頭がガンガン、喉はガラガ ラ、こんなことを繰り返しがちなものである。

  酒を飲みながら煙草をすうと口の中のニコチンがアルコールによって溶かされ、胃の中に流れる。この相乗効果は誠 に絶大で、非常に健康上悪いと聞いている。せめて酒の機会の多い十二月と一月ぐらいは「禁煙草」を決断実行したい ものだと思うが、世の愛煙家諸者、いかがなものであろう。


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