九月十五日は「敬老の日」だ。この時期になると、とかく長寿というのが話題になる。水海道市の長老は坂手町に住む石塚いしさんというお婆さんで、当年百一才になるそうだ。
百一才といったら明治の初期に生まれた方だから、戦後生まれの若者たちには、想像のつかない困難な経験もされたことだと思う。心から敬老の意を表したい。
ところで話は変わるが「長寿」ということを考えてみると、その第一はもちろん健康であるということだと思う。だから長生きしている人は、そのほとんどが何らかの形で健康法というものを持っているようだ。
もとろんそれは人それぞれで、いろんな健康法があっていいわけだが、ここでひとつの健康法を紹介したい。
それは八十才になるお婆さんが実際にやっている方法なのだが、このお婆ちゃん、顔の色つやが良く、どう見ても六十才といった所なのだ。
その方法というのは何をかくそう「酒」なのである。「酒は百薬の長」と言われるが、このお婆さん、実は果実酒が専門で梅酒はもちろん、ニンニク、ラッキョウ、苺などいろいろな果実を漬け、七年間は縁の下に寝かせ、八年目にとりだしては毎晩楽しんでいるということだ。
酒が百薬の長でありうるのは、もちろん適量を飲めばの話で、世の飲んべえ族には耳の痛い話だが、お婆ちゃんいわく、「七年間は絶対にフタを開けないというガマンが大切」とのこと。“苦あれば楽あり”やはり健康を保つにも、忍の一字を忘れてはならないようだ。