春の選抜高校野球は高知商の優勝で幕をとじた。それにしても高校野球の人気はたいしたものである。
新聞には連日、試合の結果が生々しく報じられ、ファンたちは地元のチームを無中で応援する。
これほどの人気はどこから来るのだろうか。
高校野球その魅力とはいったいなんだろう。それは、彼らの「懸命さ」以外にはあるまい。青春のエネルギーを野球にぶつけ、練習、練習の日々。そして晴れての甲子園。そんな懸命さが私達の心を打つのではあるまいか。
一生懸命な姿は美しいものである。作家の永六輔氏は、こんなことを言っていた。
彼は学生時代に良く甲子園に出かけたそうである。そして、そこで彼が見たものは、野球ではなく、まさに彼らの「懸命な姿」だったのである。
彼は高校球児に負けまい、と心に誓い、懸命に勉学に励んだそうだ。
人の一生のうちで無中になって打ちこめるものがある、ということは素晴らしいことだ。特に、それが青春時代であれば、一生の教訓として、彼らの心の中に生き続けてゆくことだろう。
私達も、それぞれの分野で彼らに負けない懸命な生き方をしたいものである。