本文へスキップ

株式会社エスカム 代表 秋田 茂の私的なホームページ

電話でのお問い合わせはTEL.029-839-9050

メールはこちら

「 コンピューター将棋 」  2013年 4月


 チェスの世界での人間対コンピューターの勝負では、世界のトップがコンピュータに敗れるという事態がだいぶ以前から起きていた。 しかし、将棋の世界ではコンピューターの力はまだまだと思われていた。どちらも王(キング)を取れば勝ちというゲームだが、 チェスは8x8の64マスの世界で、取られた駒は永久に死に駒である。比べて将棋の世界では、9x9の81マスと盤上の世界が広いうえ、 とった駒を自分の駒として盤上に張ることが出来るという日本独特のルールによって、チェスに比べ圧倒的な複雑性を持っている。それゆえ、 コンピューターは一流の将棋指しには当分の間、勝てないだろうといわれていた。

  コンピューターの進化は日進月歩とよく言われる。将棋の騎士もコンピューターを使い、過去のデータ(棋譜)を分析、対局に役立てているというが、 コンピューター(将棋のソフト)も自らこうした過去の膨大なデータ(棋譜)を判断、指し手とすることによって、近年、将棋界のA級騎士 (10名しかいない)を打ち負かすまでに至っている。

  終盤戦におけるコンピューターソフトの強さには定評がある。過去の膨大なデータ判断と同時に、あらゆる可能性を瞬時に読んでしまうという強さが あるからだ。将棋名人とコンピューターの対戦は今のところ実現していないが、もし名人が負けるということになると、将棋というゲームが一気に 衰退するというリスクがあると思う。新手一生の升田幸三ではないが、新しい指し手を創造するということより、過去のデータの分析・判断が勝るのでは 何とも面白くないではないか。

戻 る