20歳のころ自動2輪の免許をとった。当時の免許は大型・中型の区別などなかったので、現在、私の免許でどんなバイクでも 乗ることが出来る。ただ、免許取得以来40年、乗ったバイクは50ccのミニバイク程度で、せっかく取った大型バイクの免許が泣いていた。
還暦を迎えるような年齢になってくると、いくら元気といってもそれなりに老いてくる。バイクは何歳ぐらいまで乗れるのだろうと 高速道路のサービスエリアなどで駐車しているバイクのライダーを眺めてみると、結構お年を召された方がいらっしゃる。それでもまあ 個人差はあるものの70歳ぐらいまでが限度かなと、一般的には言えるかもしれない。そこで、還暦直前、乗るなら「今でしょ」ということで、 大きなバイクを買って乗り出した。
バイクの良さは何と言っても「風」である。季節、季節の風を肌で感じることで、生きている自分、生きている自然(地球)を実感できるのだ。 紅葉の季節には、自然の寒さに耐えて色ずく紅や黄の鮮やかな彩に目を奪われるものだが、私が何とも好きなのは新緑の季節である。 命の息吹ともいうべき圧倒的な新緑の緑は、その風に当たることによって、生命のパワーを体内に受け取っているような気がしてならない。
30数年にわたりコンピューターの画面を見続けて仕事をしてきた。1日中バイクにまたがり、遠くの緑を見続けることが何とも言えない 癒しの効果をもたらしている。スタートが遅かったので、せめて10年ぐらいは乗りたいと思う。愛車はホンダCTX700である。