大豆のことを「でいず」といったり、頭を「あだま」、ソバ打ちを「そばぶち」等々、自分では 意識しているわけも無いが、日常の会話はずいぶんとナマッているようである。私はそんなにナマッて ないよという声も聞こえそうだが、程度の差こそあれ利根川以北の地域、特に茨城県西地域は言葉の悪さで 全国的に有名らしい。よその地域から来た人に言わせれば、日常の会話がなにかケンカをしているように 聞こえるという。テレビや新聞などのマスメディアは標準語の世界なのに、しゃべると訛る、言葉とは 不思議なものである。
ものを書くということでも、最近では筆やペンで直接紙に書くことは激減し、文明の利器であるワ−プロ、 パソコンでキ−ボ−ドをたたくことが圧倒的に多くなってしまった。そうして字を書くことの 訓練がなされていないため、結婚式に呼ばれた時などへたくそな字で、受付で自分の名前を書くことすら 恥ずかしいおもいの昨今である。
日本語というのは漢字に加えかな文字があるため、漢字を入力する際かな漢字変換という極めて便利な ツ−ルを利用することが出来る。すなわち「かな」で入力し、漢字に変換するというものである。隣の中国では 漢字ばかりの世界であるため、コンピュ−タ−の利用という点で言葉の入力方法に多くの困難が伴い、その進展を 大きく阻害している。かな文字を発明した先人に感謝したいところである。ところでこのかな漢字変換だが、 先日パソコンに向かい「地方自治」という言葉を入力しようと、懸命にキ−ボ−ドをたたいていたのだがどうしても 漢字が出てこない。自治を「じじ」とたたいていたのである。かな漢字変換も、訛ると機能しないのであった。