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株式会社エスカム 代表 秋田 茂の私的なホームページ

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「 現代病 」  1990年 8月


 まったくうだるような暑い日が続いている。夏だから当たり前といえば当たり前だが、異常気象が異常で なくなるほど昨今の気象状況は年によって色々である。こうした状況下で、地球の将来というグローバル な視点に立って、様々な警告を発している学者も多い。

  豊かな国ニッポンでは、暑くなれば暑くなるほどクーラーをブンブンまわして、電力会社が嬉しい悲鳴を 上げるといった事態に、時折陥ったりする。室内と野外の温度差が、7度とか10度とかいう場合も珍し くない昨年、外に出ればモワー、室内に入ればヒヤー、こんなことして体に良いわけがない。

  植物の臨界線というのがある。たとえば亜熱帯の植物が北緯何度まで生息出来るかという限界がこの臨 界線である。ところで、摂氏1度でこの臨界線がどれくらい変わるかというと、おおよそ100キロメー トルというのだ。温度が10度上がれば千キロメートルも熱帯・亜熱帯の植物が北上することができる。 また、地球の温度が3度も上がったら南極の氷が溶けて海面が上昇し、海岸線にある大都市をほとんど飲 み込むであろうと予言する学者さえいる。何でもないと思いがちな1度が、じつは、とんでもない1度な のである。

  「現代病」と言うのはなにがなんだか分からないものが多いが、クーラーのブンブンまわしで金を使い、 やれ腰痛だの肩こりだの、病名なのかどうかも分からない「冷房病」などと言うものにはなりたくないも のだ。

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