報告に驚いたのはまず取り扱い品目とその規模の大きさである。改めて明らかになったこの建設計画によると、総敷地面積は約4万平方メートル、県内や首都圏の事業所から発生する産業廃棄物を焼却、破砕、圧縮梱包する中間処理施設を常総市蔵持に建設するという。事業計画者は常総市向石下の「常総クリーンセンター」で、焼却は1日24時間稼働で96トン。破砕は1日8時間稼働で800トンを処理可能な施設である。取扱品目は、感染性廃棄物(医療廃棄物)や廃プラスチック類などほとんどの産廃品目を網羅する施設で、中間施設であるため焼却物は焼却後最終処分場に搬出するという。
地域住民にとっては降ってわいたような話で、先般5月に問題となった農業用産廃施設の悪臭で、周辺住民が救急車で運ばれた騒ぎもあり、なぜ常総市にという疑念や、平穏な日々の暮らしに影響が出るのではないかとの不安が広がっている。以下にいくつかの問題点を指摘したい。
@ このような巨大な産廃処理施設がなぜ常総市の今後大きな発展の見込める地域に建設されなければならないのか。
A 巨大施設の建設に対する住民の同意は、わずか300メートルの範囲内に居住する住民だけでよいのか。
B 感染性廃棄物(医療廃棄物)など地域住民に害を及ぼす可能性はないと言い切れるのか。
C 出入りを考えると大型トラックで毎日数百台の通行量が考えられるが、周辺の交通環境や道路環境に障害が発生するおそれはないか。
D 建設運営にあたる業者の信頼性、過去の実績等に問題はないか。
以上のような疑義があり、われわれ市議会議員一同は、この産業廃棄物処理施設の建設に強く反対の意見を表明するものである。